黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

華氏911@マイケル・ムーア

 今回の大統領選では今のところケリーとブッシュの支持率は同じ位らしい。つまりアメリカ国民はテロ戦争に対するブッシュの指導力を評価している。対テロ戦争のためであればある程度容認しているということか? しかし、この戦争は必ずしも対テロ戦争ではないのである。なぜアルカイダよりアフガンだったのか、なぜオサマビンラディンではなくフセインになったのか。次から次へと変更されるターゲット。誰がアフガンの新しい為政者になったのか、アメリカ金融市場の約10%を占めるサウジマネーがパパ ブッシュと極めて親密な仲である事が説明されると、ブッシュがなにを求めて戦争を始めたか見え隠れする。 もっと辛い事はアメリカの仕組みが、貧困層が命がけで富裕層を守る構造になってしまっていることだ。失業率実質50%の廃墟のような町では軍隊に入るしか手はないのである。そして異国で同じ貧困層に銃を向けざるをえない現実。しかも自由を求める戦いでも、民主主義を守る戦いでもない。サウジマネーの投資先としての戦争。平和だとちょっとだけ困る連中がいて、その中から大統領を選ぶ。「ブッシュが再選されないように祈るよ」とイラクから手紙を書いた若い兵士は、それが最後の手紙になった。