黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

ダヴィンチコード


昨夏から読み込んで映画化を楽しみにしていた。春になってラングドン教授をトム・ハンクスが演じるときいて、ん?と思った。原作ではラングドン教授は学会の主流からずれていいて武骨で胡散臭いが悪い奴ではなさそうだというイメージの人物である。ハンクスとはチョット違うかなと思いつつ観た。しかし見事にやってくれましたトム・ハンクスは。脂ぎってポッチャリした顔、オールバックの長髪という胡散臭い風体がきまってます。主役はラングドン教授であるが物語の展開では途中まで「何でオレがまきこまれるわけ?」と従属的である。ここんトコ映画ではあっさりと流されていて明快、クリプテックスも一個で簡潔、アリンガローサ司教の動きも単純でタイトな仕上がりになっていて、その辺成功していると言える。ロン・ハワード監督得意の俯瞰映像が「アポロ13」同様うまく仕掛けられていて、暗号を解く細かく辛気くさい作業と対比してメリハリを与えている。宗教的背景に負うところが多いので原作を読んでからの方がより楽しめる。ソフィ・ヌヴーはレネルッソにやってもらいたがったが、まぁいいかぁ。ジャンレノが渋い。ロンドンのパトカーがBMWだったけどホンマ?