黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

麺創研かなで@府中

たけあきさんがご店主にゃみさんに連絡して開店準備中に訪問できるように計って下さいました。八重洲から一気に府中までユーミンっぽく中央高速を飛ばすおっさんふたり。

シックな木造りの外観は路地に不釣り合いなほどお洒落。

店内はダウンライトにステンレスのカウンター、粋な椅子。じつにモダン。

調味料入も凝っている。

フレンドリーに対応して下さるにゃみさんと話すたけあきさん。

製麺作業を見せて下さった。手際の良さにびっくり。

惜しげもなく技やコツをお話ししてくれた。特注の切り羽が置いてあって「それ、新店用ね」。見たこともない形態だった。7月「辛みそ+乱切り麺 紅(くれない)」がオープンするらしい。

開店直前スッタフが「味見お願いします」と言ってきた。それまでにこやかだった顔つきが変わり店内が張りつめた雰囲気になってにゃみさんを見つめる。この時の後ろ姿には鬼気迫るものがあった。
二種味見をして振り向いてコッチを見たときには元のにこやかな表情に戻っていて「今日の醤油いける」とつぶやいた。
僕たちは一旦店外に出て列に並び開店時間を待つ。
支那そば(醤油らーめん)700円

東京ラーメンだわ。かつて1970年代はじめ荻窪の某木屋で東京のラーメンってこんなんかぁ。と落胆した記憶が甦る。東京ってところはウドンのつゆは色が濃くしょっぱいだけだしラーメンのスープは薄く味がどこかに行っているとおもった。東京のラーメンなんてクソ食らえ、それ以後喰っていたのは下宿の近所にあった「えぞ菊@本店」の味噌ラーメンだった。しかし時代は変わる。40年前の記憶が今やっと塗り替えられた。透き通ったスープに淡い醤油の香り、鶏・煮干しどちらも出しゃばらず洗練された旨味。シンプルさを装ってはいるが重装備のラーメンである。この味を忘れてなるものかと思ったね。
塩煮干しらーめん800円

たけあきさんの注文。いわゆる塩ニボ。少しいただきました。煮干しの香りってこうなんだ。青口イワシと白口イワシを使っているそうです。これからはイワシの種類や特徴も勉強しないといけないな。
塩らーめん750円

たけあきさんのおかわり。
どのラーメンも調味料の使い方が繊細でかつ大胆。さわやかだとかすっきりクリアーとかそういう言葉では表しきれないスゴミを持っている。
麺は柔らかい。柔らかいのは腰がないことではない。滑らかな喉ごしにしっかりした腰を感じるのだ。

今日三杯目のたけあきさん。
たけあきさんは、朝から時間を作ってくださって行けるとはおもってなかった府中まで足を伸ばしさらに横浜まで送ってくださった。車中、お笑いやラーメンの話で盛り上がった。自作オフ会の組織論では岡山の状況と重なり合う部分が多く刺激的だった。さらにいろいろ御馳走になり感謝に堪えません。またお目にかかれることを誓いつつ。