黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

備前岡山京橋朝市 今期終了

鶏ガラ煮干し醤油ラーメン 称「黒SSKにゅ〜〜ん」

午前2時出発を待つ機材。幸いにして温かい。手がかじかむことはなさそうだ。

熱効率をよくするためアルミホイルを巻く。手前は麺茹で用で、前回は噴いた湯がコンロの火を消してしまい往生したのでアルミテープできっちり密封した。だがこれが後でやっかいなことになる。

スープをひくのは毎回新鮮だ。香り、濁り、湯気の出方刻々と変化してゆく過程でタイミングを見計らいながら食材を投入していく、この間の取り方がレシピでは再現できない僕らだけのスープになるのだ。

試作第一号。大げさに「黒、黒」と事前に言ったけど思ったほど黒くない。ちょっとへこむ。でも味の深さは抜群でSSKの隠し味が活きている。それにオイルがいい。麺もにゅ〜〜〜んと予想以上にしっかりしている。

午前6時30分日の出と共に販売開始。(まささん撮影)

オペレーションはバッチリ。流れるように作業が進む。(ばいらすさん撮影)

ムラjr.さん撮影

ばいらすさん撮影

行列がドンドン長くなっていきます。準備は万端なのでこのままスムーズに行くかと思ったたら。

                                         (ムラjr.さん撮影)
ぴたりと作業が止まってしまいました。麺が茹でられなくなったのです。鍋をテープで固定してしまったので湯を替えるには柄杓で汲み出すほかありません。初めのうちはそれでよかったのですが、やはり底の底までは掬えず濁りが徐々に溜まっていきしまいには沸騰しなくなったのです。思い切ってテープを剥がし鍋をひっくり返して綺麗にして沸かし直せばと思ったのですが、そうすると今度は噴いた湯で火か消えるというジレンマ。今までの杯数だとそんなことは起こらなかったので想定外の事態になりました。

その間も列は長くなっていきます。(harryさん撮影)

河原から見るとこんなんだったようです。ドッヒャァ〜〜〜(ばいらすさん撮影)

                                      (こじろーさん撮影)
行列の人数と麺の残りを計算して午前7時30分過ぎに「売り切れ」の札を出しました。60人近く並んだ状態です。さらにまだ人が来ます。
なんとか湯が沸き行列が動き出しました。結局1時間お待たせしてしまいました。幸いにしてポカポカしたお天気だったので皆さん辛抱に待って下さいました。感謝です。
麺切れのため並ぶのをお断りしていたにもかかわらず幾人かの方が待って下さいました。で、交渉しました。
「麺はないけど、具はあります。麺の変わりにモヤシでもいいですか」答えは「諾」でした。

 台抜きもやしラーメン                         (なるっちさん撮影)
台抜きとは蕎麦屋の用語で蕎麦を抜いた物を言います。「天麩羅蕎麦台抜き」というとスープに天麩羅が入った状態です。その応用でモヤシを麺に見立ててラーメンにしようという趣向です。
行列の後ろに大阪から来られたという方がいらっしゃって残念がっておられました。それをなるっちが見かねて自分のを譲って下さいました。うれしいですね。なるっち ありがとう。男だよ君は。
みなさんのご理解とご協力で僕たちのプロジェクトは成功したと言えます。昨年からの総合計676杯作りました。鶏ガラ煮干し醤油ラーメンにこだわって出店6回。毎回なにかしら進化した姿を見せなければとプレッシャーもありましたが富子はんに癒され皆さんから励ましのお言葉をいただき、約9年前ウチの台所で3,4人で始めた自作会がこのような形で実を結んだことは感無量です。
出店のきっかけを作ってくださった「まことや.」さん、発電機を貸して下さるTN先生、毎回お手伝いしてくださるK3&ネコさん、行列の最後尾をやってくれるMSJさん、なにより早朝から並んでくださる皆さん 感謝します。ありがとうございました。