黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

京橋朝市ラーメン@備前岡山京橋朝市

12月5日

前夜荷物の積み込み。手前左は11月28日ゴミのように置かれていたビニル袋。実はコレが今回の心臓部だった。28日下処理を施して厳重に梱包され一週間冷蔵庫で熟成された鶏ガラである。右の足元に置かれている袋には80袋分のモヤシが入っている。モヤシといえども相当な重量になる。

午前二時半設営の後、仕込み開始。思ったより寒くなくて気持ちがいい。沸くまで45分かかるので本格的な調整はこれからだ。

スープの番をしつつ葱を切る。

片方ではチャーシュウを枚数を数えながらスライスする。数年前某所の催しで数を間違えてしまい(正確には勘違いして倍の厚みで切ってしまった)半分売った所でチャーシュウが無くなった。ラ学の行列を横目で見ながらバックヤードを必死に走り、一風堂さんと浅月さんに事情を説明しチャーシュウを分けてもらえないかと頭を下げて頼んだ。両店とも気持ちよく対応してくれ急場がしのげた。ありがたかった。いまでも感謝している。

灰汁取りの地味な作業が続く。

すでに人だかりが出来はじめ、列を作ってもらう。

いよいよ一杯目の完成である。この瞬間が一番緊張する。味とは不思議なもので自分の中で決める前に「おいしい?」とか「からくない?」とか声をかけられると最初の気持ちに影響を与えてしまうので、一口飲み込んだ後じわーっとわき出る味の余韻を感じるまでは耳を貸さないようにしている。試作一号はおいしいが、スープと麺、具がバラバラな感じがした。

再試作をした。麺の茹で加減を変えたのだ。これで三者が一体化して立体感がでた。これでいきましょう。

方針が決まればあとは一気にゴーである。毎回長い待ち時間で申し訳ない。カマドの改良(湯が溢れてもコンロの火が消えない工夫)とコンロの高カロリー化によって無駄な時間(茹で湯の交換に時間がかかっていた)が随分短縮された。しかし終盤作り間違いとか器具を落としたりとかスッタフにミステイクが多くなった。スッタフが疲労しているのだ。湯替えの時間は体力回復タイムでもあったのだ。合理化というものは難しいね。機材を充実させて無駄がなくなると人的な能力が落ちる。そのためにこれからも湯替えに少しの時間をいただきたい。