黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

極悪レミー@シネマクレール

レミーは世界最高のロクデナシ野郎だ(hpより)


ロックバンド「モーターヘッド」のベーシスト・レミー・キルミスターをインタビュウとライブで追ったドキュメンタリである。”キルミスター”(KILMISTER)はKill Mr.ではないが、名前からしてビビル。過激な行動,女遍歴と発言は彼の神髄と言えても微妙にナイーブである。映画の冒頭「影響を受けたバンドは?」と聞かれて素直に「ビートルズだ」と応え、CD屋でビートルスのモノラル・セットが売り切れていることに落胆するシーンでぼくは一気にこの無頼に引き込まれた。店主が気を利かせて自分のを売ってくれる。カーボーイハットに革ジャン、腕には入れ墨、ガンベルト、ウエスタンブーツの特大男がつぶらな瞳で「ありがとう」って言い、レジ袋をぶら下げて軽快な足取りで店を出て行く。中指を押っ立てて「なんだとぉ!CDがねぇ?俺様をダレだと思ってるんだ!」と脅しにかかってもいい場面じゃないか。脅したり凄む相手を間違えてないのがすごい。じっさいに映画の中でもションベンちびらせる恐いセリフを吐くレミーの姿がある。絶対にそばには寄れん男じゃとおもった。それでも彼にたいする賞賛と尊敬は本物だ。
もし核爆弾を落としたら、生き残るのはゴキブリとレミーだけだ。(一ファン)