黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

SUPER8(スーパー・エイト)@ジョリー東宝


岡山メルパ・ジョリー東宝のスタンプ・カードを作っておくと毎週火、木曜日はカード掲示で1000円になります。またスタンプ5個で一回無料。作成は無料で期限は一年間。他にもメンズデイ月曜日、レディースデイ水曜日ほか各種割引がある。どうせなら大人料金1000円にすれば映画館に来やすくなると思う。DVDを借りるのもいいが大画面で集中して見る醍醐味は何物にも代え難い。僕は二度目みたい時にDVDを借りるようにしている。テレビの画面だと端っこの小さなところまで見えないし横の広がりは映画館にまさるものはない。

僕は学生時代自主製作映画を作っていた。その時に使っていたカメラはニコンR−10である。フィルムはスーパー8というカセット式の8mmフィルムである。この映画のタイトルはまさにそのフィルムの名前である。主人公の子供達は映画製作を趣味にしている。脚本やメイク、衣装の凝り用は相当なオタクである。僕もそうだったが自主製作映画ではリアリズムとクオリティの高さが重要だ。こういうとかっこいいが、ただのそこにある偶然ということなんだけどね。で、この映画の子供達は列車事故に遭遇するわけだ。願ってもないチャンス。事故現場でカメラを担いでゾンビ映画を撮ってまわる。大人にとって迷惑な子供達の物語というレビュウで終わってもいいんだが、そこに大人のエゴがからむのがスピルバークの映画である。ETもそうだったな。大人が騒がなきゃETと子供達の出会いと別れですんだものを・・・。あの名作ETをこんな風に言う奴はいねぇか。「SUPER8」では軍のエゴがからむ。捕らえていた宇宙人が列車事故で逃げてしまう。宇宙人は高度な知能を持っているらしい。生きたまま捕獲したい軍は策略を用いて町民を避難させ隔離する。隊長が宇宙人になぜこだわるのかそれはあまり語られないので軍隊の大げさな動きが滑稽である。宇宙人に接触するだけで彼とコミュニケートできるという都合の良さが話のテンポをよくしている。最後はおきまりの感動的別れのシーンになるのだが、子供達は宇宙人と接しているので彼の行動を理解しており画面的にはただ立って見ているだけという絵図。ここで妨害が入って淡谷のり子になることなく無事解決。観客は傍観者を見ている傍観者という立場になるな。しかしそこからがスピルバーグである。エンドロールで・・・。なるほど彼はこれを見せたくてこの映画を作ったんだな。壮大な予告編としての本編。