黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

映画ホイットニー・ヒューストン@イオンシネマ岡山

映画ホイットニー・ヒューストン@イオンシネマ岡山

 パンフレットの販売がないので記憶に頼るほか無いのだが、プロデューサーがクライブ・デイビスだった。サイモンとガーファンクルやジャニスジョップリンらを見いだした希代の名プロデューサーだ。なんとそのクライブ役を「プラダを着た悪魔」の愛すべきナイジェル役 スタンリー・トゥッチがやる。クライブそっくりだ。
 発端でホイットニーを紹介する「ジェリー」と呼ばれる人物はもしかしたら「ジェリー・ウェクスラー」かもしれん。「リズム&ブルース」という言葉を作った男だ。この話はまた別の話だね。
 母親がシンガーで、いとこがディオンヌ・ワーウィック、名付け親がアレ・サフランクリンという素晴らしい環境で育っている。48歳でクスリで亡くなるまでの音楽人生が描かれる。
 ミュージシャンの最期は、麻薬か事故か殺されるかの三つしかない。もっともそういう人物こそ映画に出来るんだろう。
 ホイットニーを取り巻く人物達の愛憎が上手く描かれていて「パパを攻められないよなぁ」とか「ママ、すごい」とか「親友ロビンはいい奴ちゃ」とか思いつつポケット瓶を舐めながら観賞しておりました。
 傑作なのは、落ち目のホイットニーがホテルのロビーでお茶を飲んでる(誰も気がつかない)。そのそばをアリシア・キーズに気勢を上げるファンが通りかかる。アリシアもまたクライブ・デイビスが育成したんだなぁ。
 映画としても圧倒的な歌唱力もあって引き込まれたわ。
 「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガーTOP200(2023年1月発表)」の第二位だからね。一位はアレサフランクリン。