黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

レミーのおいしいレストラン

 
アニメの画質はついにココまで来たかと言うくらいリアル。パリの夜景や下水道の流れ、ワインの質感など実写かと思わせる反面何もかもリアルじゃなくて漫画チックな部分はあくまでも漫画的にディフォルメしてあり、そこに違和感がない。
平日といえども夏休みで子供が多かった。設定の奇抜さや面白可笑しくハラハラさせる点ではその向きかもしれないが、じっさい物語は子供用だけではない。大人も充分楽しめる映画である。リングイニのニートっぽい性格や料理評論家イーゴの冷たい目、保守的なレミーの父親、策略家のスキナードなにかしらいわくのあるシェフ達など登場人物は多彩、加えて膨大な数のドブ鼠たち。料理長のスキナードとレミーの対決がトムとジェリーみたいで面白い。紅一点のコレットは勝ち気でタフ、ほかのシェフ達もいわくがありそこへ頼りない主人公が現れる辺は三谷幸喜作TVドラマ「王様のレストラン」とよく似ている。