黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

サン・シールズ@ブルースマン

CD Lettin’Go

長い間在庫無し状態が先々週「在庫一点」の表示がでた。即注文して海外から昨日とどいた。出店者もその日の内に売れてさぞ驚いたことだろう。
サン・シールズを知ったのは最近のことだ。なんでもアル・クーパーハモンド弾いてジミ・ビンビノがプロデュースしたブルースアルバムがあるという。アル・クーパーが1960年代後半マイク・ブルームフィールドらと出したホワイト・ブルースはいまでも愛聴盤だ。80年以後アル・クーパーは演奏活動を休んでいたので2003年の日本公演までは僕的には空白である。もっとも誰かのバックで来日したらしいが知らんしなぁ。
で、サン・シールズ「Lettin’Go」である。全編ホーンが入ってアル節バリバリ、ホーンアレンジは彼に間違いない。サン・シールズと言う人は前妻に銃で撃たれた経歴の持ち主である。幸いにして弾は頬を貫通し一命を取り留めた。そして写真を見ての通り左足スネから下がない。これは病気によるらしい。どんな生活態度か見てみたいね。それにしても銃撃から2ヶ月で復帰してステージに立ったというからタフである。歯が吹き飛んで頬に穴があいても唄えるんだ。このアルバムは事件から2年後に録音されている。全体的にファンキー色の強いブルースでボーカルもギターも野太く荒々しい、それをアルのホーンが包み込んで都会的なサウンドになっている。
愛欲の修羅場をくぐり抜け狂気と理性が入り混じった手負い熊のような男サン・シールズは、フィリップ・マーロウというよりゴルゴ13に近い。