黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

浅草散歩

7月20日朝

地下鉄を出て信号2つほど歩くと大きな交差点に出る。神谷バーってビルなんだ。洋食もあるしお土産用の電気ブランも売っている。この辺から人通りが多くなって人力車の勧誘やら客引きやらで騒がしい。

仲見世の入口まで行ったけどこの人混みを抜けるのはやめにした。裏通りには誰もいない。

浅草寺を迂回して抜けた。浅草演芸場では春風亭 柳橋師匠だって、見たいけど今日の目的でわない。ロック座も見えてきた。ストリップもちがう。 


おぉ!にゅーんを見る人じゃ。にゅーんはどこでも人を引きつけるのか。
ふと振り返ると目的の店があった。にゅーんがあったおかげで立ち止まれた。でなかったら気がつかずに通り過ぎてたろう。残念なことにまだ開店前であった。案内本によると午前5時開店とあったが、おそらく三社祭とか特別な日にはそうかもしれんな。たまたま出てきた店の方に尋ねると2,3時間かかるとおっしゃるので諦めた。その店は「正ちゃん」。


「正ちゃん」に振られたので次点候補の「鈴芳(すずよし)」を捜す。朝からいわくのありそうなカップルが手を繋いで歩いている。タンマ君ならここで「こんにゃろ 石、石」とわめくところだ。

おっと、カップルに気を取られて行き過ぎたじゃありませんか。この一角だけ三店が店を開けている。

開店したばかりで客はいない。おばちゃんとバイト君が言い合いをしながら準備している。「この店を一番わかっているのは俺だぜ。なぜ新人を優遇するのか」というもっともな主旨である。おばちゃんは中身のない返事を繰り返しバイト君はますますエスカレートする。バイト君がいかにこの店を愛し、店に尽くしてきたかが初めての僕にもよく伝わって「うん、うん」とうなずいている自分がいた。

もつ煮550円 酒450円 もちろん升の中にもたっぷりこぼれている。

味噌風味あっさり過ぎるほどでやや拍子抜け。すじ煮にすればよかったかな。

すじ煮の鍋。焼き網の手前にもつ煮の鍋がある。