黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

シネマタウン岡南にて

雨の中B級グルメフェアをやっていた。

傘がなかったので遠目に見るだけ。
僕たち岡山ラーメン学会はB級グルメのグループには属していない。「俺達はB級なんかじゃねぇ」と見得を切ってるわけではない。B級グルメとは安価で大衆的で地域に根付いた料理をいい、多くは戦後の食糧不足の中から考案され工夫を重ねられたものである。それまでは破棄されていた骨とか臓物を使って安く腹を満たす料理に仕立て上げたのである。豚骨や鶏ガラを出汁に使うのは本格的な中華料理店だけで一般的な方法ではなかった。とくにラーメンはその最たるものといえる。なので僕たちのラーメンはB級と言って恥じることもない。そのまんまだ。
現在B級グルメはB−1グランプリを主催する「B級ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会」通称を愛Bリーグという商標登録された団体が仕切っていて、第一義は町おこしである。庶民的な地元の食べ物で地域を活性化しよう、つまりB級グルメ目当てに観光客が来てくれれば地元が潤うという構図である。
これに異議はないのだが僕たちの第一義は「町おこし」ではない。結果的にその要素はあるかもしれないが、岡山のラーメンを全国に広め岡山地域振興の一助となすという大それた考えはない。単に岡山のラーメンが好きなだけだ。そして戦後から進化してきた技術の分析には力を注いできた。その成果が具体的に京橋朝市ラーメンである。
B−1では、食品は手段であって目的ではないようだ。このへんが僕たちとは立っている場所が違うと感じる由縁である。