黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

内田勘太郎ソロツアー「音の細道2011」@Desperado


まずはクロヒデ。70年代の埋もれた曲を発掘し懐古的な共感を産もうというコンセプトだが、単に懐メロを狙ったものではない。懐かしい選曲は表向きの看板で二つ三つの曲の仕立て直しをおこなっている(これをニコイチ、サンコイチと呼ぶらしい)。重要なのは本歌の魅力を損なうことなくまた別の曲と合わせることで隠れていた魅力が浮かび上がることである。そして時として二人は全く違う調子で弾いている。どっちもがソロのような感性のぶつかり合いによって70年代が現れるのだ。おそらく彼らは意識していないかもしれないが70年代を青春の入口としてみたヒデさんと出口に立っていたクロとの年齢差が産む微妙なギャップがそのままアレンジに現れていると言っていい。一歩間違うと賑やかしのバンドに陥る瀬戸際で耐えているのは技術力の高さといえる。

あまりの気持ちよさに居眠りをしてしまった。ギターを弾けないものにとって超絶技巧は眠気を誘うものだ。

途中キヨねーさんからケーキの差し入れがあった。