黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

味の民芸@中区国富

肉すきうどん997円

35年前岡山で誕生した「うどんのファミレス」。関東一円、近畿に50店舗くらいあるのかな。僕は30年前岡山に帰ってきて今浦島状態の時、バイパス沿いに見つけた「民芸」に行ってみた。うどん+ファミレスなら無難な選択だと思ったからだ。それに東京では鍋焼きうどんが手近なところになくて鍋焼きうどんに飢えていたせいもある。うどんに五目ご飯がセットになっているのも初めてで新鮮だった。うどんといえば讃岐うどんのご時世でもこういうヤワ腰な麺も捨てがたい魅力がある。その時の店は先日取り壊されていて、ちょっと寂しい気がした。

うどんで一食と考えたとき、天麩羅やチラシ寿司(稲荷、おにぎりも)の組み合わせがポピュラであるが僕はなんたって「鍋焼きうどん」なのである。大降りの鉄鍋からはみ出した海老天のシッポ、ぐつぐつ煮立ったスープに半熟化していく玉子、乱切り野菜の影に餅があったり肉が隠れていたり「うどんのメリーゴーランドじゃぁ」と叫びたくなる衝動がある。たしかに麺の腰はどこえやらでもアッチッチアチなヒロミGOばりに派手な演出が好きだ。
世の中が省エネになって具も縮小してきてるのでかつての迫力はなくなっている。でも民芸の鍋の大きさだけは変わらないみたいだ。今回は「肉すきうどん」でご機嫌を伺いました。