黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

追悼 山之内店主

訃報が続きますが11月の初め頃、元「山之内」の店主山之内氏(享年61歳)が急逝されていました。山之内閉店後は就職されてサラリーマン生活を送られておりラーメン屋を再開する気はなかったとのことです。
1998年開店。有名酒造メーカーからの転身、酒への造形は深く和食の素養があるという経歴、その技を活かして厳選素材と無化調で作るこだわりラーメンというふれこみであった。たしかに初期のラーメンは未熟ではあったがセンスを感じる品で期待できた。立地の良さから繁盛したし、客層にあわせてドテ飯などの新メニュウも開発した。しかし無化調ではないらしい、常連さんにだけ出す和食は鮭やサバを焼いただけ、貸し切りで宴会をすると客より先に酔っぱらい、店員教育には無頓着で焦げた餃子も平気で出すなど、どうもボロがではじめてきた。そのうち持ち前のこだわりと頑固さが裏目に出たのかラーメン自体が雑になり、残念だなぁと思っているとあっさり店を閉めてしまった。話に聞くと彼の人生は波瀾万丈でラーメン屋もそのひとつのエピソードにすぎなかったようだ。
ご冥福をお祈りします。