黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

城崎にて

老舗旅館には気を遣うの巻
 
老舗旅館に泊まるのは子供の頃の家族旅行以来かも。薄い記憶の彼方。仲居さんのお迎えは、TVドラマ特に火曜サスペンスで予習済みなのでやや大名気分で突入。しかし「お荷物をお持ちします」と言われてもねぇ、ヴィトンのスーツケースとかなら「よきにはからえ」てなもんですが、汚ったないショルダーバッグじゃ恰好つかんです。平身低頭挙動不審者丸出しでフロントへ。そこには美人女将と恰幅のよい番頭が「お待ちしておりました」平身低頭に追い打ちが、「アワワアワワ、いらしゃいませチャウチャウただいまじゃなくエェ〜〜ト、アワワ」「承知しております。お部屋にご案内申し上げます。お荷物を」脱力で荷物も持てずスリッパ半分つっかけて仲居さんの後を追う。

日頃気の置けないところにしか行かないのでこういう歓待には疲れる。つくづく貧乏性じゃわと座布団枕に横になっていると。「失礼します。お夕食のお飲み物を承ります」はやっ。「じゃ瓶ビール15本に冷酒3本、烏龍茶5本で」「地ビールがピッチャーでご用意できますが」「じゃそれも」「では、ビール15本にピッチャーひとつ、冷酒3・・・」「あの、ビールは15本もなくていいでつ」



この時期は本格的なカニのシーズンまでには間があるし美味い物の端境期。メインは手のひらサイズのアワビが一人に一個づつ豪華な陶板焼じゃ。

朝早く目が覚めた。外湯が開くまで時間があるので城崎山本屋自家製ビールでおめざ。麦芽100%フルーティなライトビールで寝起きには丁度いい。自家製ビールはロビーでも飲める。しかも1杯400円お値段もライト。もちろんどっしりヘビーなタイプもありまする。