黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

竹の子を掘りに行く

上水道がないので道すがら湧き水を汲む。

かろうじて車がすれ違えるほどの山道に地蔵が4体並んでいてその傍らに塩ビ菅で引かれた湧き水が導かれている。マイルドな美味しい水である。地蔵には大正14年の文字が読み取れる。その頃からあったのだろうか。神秘的な場所である。


昨夜降った雨のため足場が悪い。しかも今年は竹の子が不作、その上イノシシの被害もあって昨年ほどの収穫はなかった。しかし6人で喰うには充分な量。

西さんとやじさんが箸と皿、コップを作る。火を熾し青竹に酒を入れて燗。ほのかに青竹の香りが酒に移って非常にうまい。

串もつくって焼鳥にする。遠赤外線効果でいい出来上がり。塩胡椒だけで充分うまい。香草をまぶして焼いたのも香りがいい。竹の子の皮でくるんで焼いてみると、これまたいいねぇ。野趣あふれるとはこのことか。今回は急に決まったので昨年のように充分な用意ができなかったが、それがかえって功を奏したといえる。現地で灰汁抜きまでするので、それに合わせたタイムスケジュールを組み調理は酒の肴に絞った。これによって三種類の焼鳥が楽しめた。