黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

嫌われ松子の一生

 
タイトルからして面白くないはずはないと思っていた。こういう直感は大事にしなければならない。そしてその通りだとすごくうれしい。冒頭ドリームの場面からカンニング竹山角野卓造あたりまで説明っぽいが、ドッカ〜〜んと人生狂う出だしとして秀逸なしかも伏線ありまくりの始まりである。女性にとってどんな男と出会うかは一生の一大事。一度ずれると後はずれまくり人生。松子が愛する男は松子とちょっとずれている。松子が愛しても男が応えようとしても、そのずれが埋まらないので短気な男はキレ暴力をふるい、弱い男は笑って自殺し、世間並みな男は金を置いて去ってゆく。「もう誰も自分の人生に立ち入らせない」決意いしつつも運命の出会いを信じ常に生き返る松子が力強い。中島哲也監督はCM監督でもある。全編CMの手法に満ちており劇場映画で使われるCGとは違う使われ方が新鮮である。というか映画人のつくる意識が遅れているだ。下妻物語を評価しなかった自分であるが、そこでの手法が前面に出て今回は楽しめた。で、追記アッチコッチに色々有名人がメイクして出ているので見逃さないように。