黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

道楽にも程がある2

MS Shotgun Mic

超指向性ガンマイクである。学生時代の生録にはAKGの長さが90センチもあるガンマイクを使っていた。3階の窓から歩道を歩く人の会話が聞き取れる位の高性能だった。コンサートではカセットデンスケTC−2810(このTCシリーズは後に名機TCーD5を産む)とAKGで係員に死角の最後列からステージを狙って録音する。隠し撮りなのでスタンドが使えず手持ちである。指向性が強いのでちょっとずれると入らない。しんどくてコンサートを楽しむどころではなかったなぁ。本末転倒じゃった。
それで当時8mm映画をサウンドトラック付で作成しようと友人とふたりで8mmフィルムの縁に磁気ペーストを塗っていく陰気な作業を一晩中やっていた。
シンクロは機材もテクニックもなかったので、画面を見ながらカセットテープを廻すというもっとも原始的な方法で合うまで試行錯誤を繰り返した。何度も繰り返すと途中で磁気ペーストが剥げてしまいペーストを塗る作業からやり直し、頭の悪い方法だったな。やっと気が付いたのはカセット2台使ってあらかじめサウンドトラックを作っておいて最後にフィルムに録音すれば一回で済んだちゅー話ですわ。甲斐あって1本のライブ映画と1本の前衛的な映画ができた。
まぁ、そんなこんなでガンマイクをみると条件反射で欲しくなるんだなぁ。これは20センチ弱で随分小さい。小さなライブハウスでガンマイクは条件が悪いのだが一本ですませられるし、なんせMS方式なんよ。これは真中の音と左右の音が録れる優れもの。MSは真中ステレオの略なのか?しらんけど。ようするにマイクが3本入っているのと同じ構造らしくありがたい逸品。