黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

THIS IS IT

マイケル・ジャクソン
 けっして熱心なファンでもなくとりあえず時流だし見ておくか程度の気持ちで、しかも遅れて入場。場内真っ暗で席どころか通路さえもわからず適当に隅っこに着席。丁度ベースの音に注文をつけている辺りから観だした。でもおそらく10秒もしないうちに引き込まれた。
今までマスメディアでスキャンダラスな部分のみが取り上げられていてMJの音楽に対する姿勢や努力が正当に扱われていなかったんだなぁとおもう。リハーサルでのMJは謙虚で頭脳明晰である。20曲以上の歌詞と踊りを完璧にこなしかつスッタフの助言や注意を素直に受け入れそれを上回るアイデアを出す。打ち合わせの間バンドもダンサーもびくともせず彼を注視している。それがMJの合図一発ですべてが動き出す。
MJ「リハで目一杯唄わせないでくれよ」
P「唄いたいんだろ」
MJ「あぁ、まぁね」
うろ覚えで正確ではないがこんな会話が微笑ましい。
 よく考えると数曲しか知らなかったし、それ以上知ろうともしなかった自分を恥じる。そして映画の結末に愕然とした。10年以上前から頭の中に引っかかっているワンフレーズがあって、それが誰の曲か思い出せずにいた。僕のコレクションには絶対にないとわかっているし、時折ラジオでかかっても気付いたときには曲紹介が済んだあとだったりして長い間なんだっけと思っていた。その曲が最後に流れたのだ。驚いたね。MJのだったとは。「マン・イン・ザ・ミラー」
これを観ずに死ぬな。