黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

シネマクレール

ストーンズ・イン・エグザイル

アルバム「メインストリートのならず者」の製作ドキュメンタリ映画である。16mm映像とスチールの組み合わせ、インタビュウ音声で構成されている。「悪魔を憐れむ唄」のレコーディングを追ったゴダール監督の「ワン・プラス・ワン」とは時代性思想性を絡めていない分純粋な音楽映画となっている。南仏キース家でのドンチャン騒ぎやラフ・レコーディング風景を中心にL.A.での仕上げまでがメイン。このアルバムは2枚組という大作ではあるが全体的に散漫という点ではビートルズホワイトアルバム(これも2枚組である)と同じ評価であった。もっともどちらも30数年を経ても色あせてない点では、今になってどれだけすごいんじゃということだ。マスコミではキースという男はスケベでだらしない風にしか伝えられないが「ギミシェルター」「ヘイル・ヘイル・ロックンロール」「レッツ・スペンド〜」「シャイン・ア・ライト」など今までのどの映画を観ても音楽にひたむきで家族思いである。とくに今回の映画では彼こそがストーンズといっても過言ではない事がよくわかる。
「ミックがロックで、オレがロールさ」by Keith