黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

薑屋(はじかみや)ファイナル

牛すじ煮込み胡麻ラーメン900円


図らずも初訪(2009年7月)と同じものを頼んでいた。やはり「牛すじ煮込み」という言葉には魔力があるようだ。元々ピリ辛、さらに一味を追加して熱く喰う。汗が浮かぶくらいが丁度いい。31日で一旦閉店する。移転先は未定だ。
なぜ閉めなければならなかったのか。お客が少なかったことに尽きるのだが、魅力のない店ではないのに美味しく実力派なのになぜ人が集まらなかったのか?僕は今まで20余回訪れている。にぎわっていたのは数回のみであとは閑散としていた。繁華街からやや外れているとはいえ他ににぎわっている店があるので場所柄のせいとも言えない。店内はお洒落で接客は丁寧、安く上げたい向きには適さないがクオリティーの高さを考えるととんでもない価格ではない。
友人達に「はじかみやは何がオススメ?」と質問されてはたと困った。あれもあるこれもあるとしか言いようがなく結局曖昧な返事になってしまうことが多かった。この場合質問者はそこで興味を失ってしまうのだろう。じっさいに訪問した人はわずかであった。なぜか説明に窮したかというとコアになるラーメンがないのだ。レギュラー・ラーメンが5品に季節のラーメンの他気まぐれスポットなど毎月多種なラーメンを提供していた。もしかしたらそれが「薑屋のラーメン」をひとつに絞りきれなかった要因かもしれない。「どれもこれも美味しい」これは看板にならない。「これ」というものがあって他のものも売れるのだ。軸になるラーメンがあってこそ評判が評判を産む。
新店の方向性に悩んでおられる。コアコンピタンスこれが重要。