黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

氷結鶏@お土産

帰りの羽田空港売店で、そのまま食べる凍らせた唐揚げを発見。たしかTV番組で見たな。今のところ岡山では手に入らなさそうなので購入。一箱150g入 1100円くらい。

ドライアイスを付けて梱包してくれる。手羽元を長時間高温で揚げ、味付けした後急速冷凍したもの。

取説を読むと「決して温めるな」というのがアイデアである。通常凍ったまま食べられるのはアイスクリームくらいで、冷凍食品は一旦解凍して(ものによっては冷凍のままでも)調理しなければならない。たとえチンするだけでも、美味しく食べようとすると意外に気をつかうものだ。これはそのまま食えという、すぐれものである。

一箱に15個くらいの手羽先が入っているので割高感はない。凍ったまま囓ると冷たい食感としわい歯ごたえがある。身から甘辛で胡椒風味の醤油味が広がる。芯の細い骨以外は硬くても食べられる。特に皮の端っこや筋の部分は噛めば噛むほど味が出る状態でたしかに暑い季節ビールにも合うだろうねぇ。アイデアだねぇ。
しかし、3つほど食べるとわかるが手羽先の持つ旨味とか皮の脂のえもいわれぬカロリー感はまったくない。数字は忘れたが驚くほど長い時間、200℃で揚げている。「表面はカチカチで中はジューシー」とあるが、そんなことはない。中までカリカリである。ようするに手羽先の干物かな、いや干物なら旨味が凝縮されるので、繊維質だけが残った残骸のようなものにタレで味付けしてあるといっていい。
ビアガーデンや居酒屋の趣向ならこんなのも面白いかもしれんが、行列してまで買うもんじゃないね。テクノロジによって素材が活かされない、昨今ありがちな本末転倒食品といえる。