赤田晃一 音楽生活20周年&デビュ10周年コンサート
赤田さんは客席でSAXを吹く人だった。初めて観たとき「何やってんだろう?」演出なのか酔狂なのか、しばらくは判断できないでた。僕にとっては不意に現れてSAXを吹きはじめ、それが演奏にぴったりはまっているという印象だった。その存在感は観るたびに大きくなり、岡山のライブでは欠かせなくなった。
彼の変幻自在な即興性は彼の腹から産まれているのか。お芝居の鳴り物は腹で打つ。袖でスタンバイしているときカウントしているのは腹の動きでわかる。昔のデジタル計算機のようにチェーカーフラッグ模様が揺らぐ。
この方を抜きに赤田さんを語れないらしい。僕にはまだ近寄りがたい存在だが、ちょっとづつにじり寄ってみよう。