黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

出前西ぐるつけ麺 2

 
生ではか細くしんなりして頼りなく見えた麺は、釜の中で産まれかえったように踊り出し、冷水にさらすとグイグイ締まっていくのが指先に感じられる。柚子を一片。薫製煮鶏、メンマ。前回自作オフ会ではクセのある臭いが残り、手を入れすぎたせいか出汁と脂が強すぎたメンマは、改良されて食べやすくなっている。西ぐるの特技といえる薫製はもう商品の域。薫製は一歩間違うと焦げ臭さと紙一重だが、これは芳醇なという言葉がぴったり合う出来。鶏のしわさ加減も残っていて食感もよい。「ラーメン用のスープ」と言われたにもかかわらずつけ麺にした。するとやはりスープが若干弱かった。というより繊細なアロマを持つこのスープはラーメンにした方が活きたと今にして思う。「迷った時はふたつ」という狸様のお言葉が身にしみる。
・本年17杯目(自作11杯)