黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

タウン情報岡山11月号


みんながカップ麺企画のことを知っているのでなぜだ?と思っていたら、TJO誌11月号に出てるじゃないですか。十勝新製麺製造、サークルKの販売である。
夜冨士屋の女将さんと話して絶対に妥協しないカップ麺を作ろうと確認。十勝新製麺はとにかく冨士屋が満足するまで試作します、とのこと。
カップ麺のレトルト部分はどうしても法律上、衛生上やらなきゃいけない工程があるらしい。そのためチャーシュウやメンマの歯ごたえは再現が難しい。圧力釜でこんかぎり煮た状態になってしまう。「おっつあん」の煮鶏が本来はシワイのにホロホロ柔らかだったように。
7月下旬冨士屋の女将からカップ麺の話を聞いたとき、なんで?と思った。いままで支店も出さず弟子も取らず(勝手に店を出した奴はいる)かたくなに一店舗を守ってきたではないか。しかし時代は冨士屋をソッ〜とはしてくれなかったようだ。数年前メディアのイベントに出店を要請されシブシブやってみたら大成功。以後桃太郎祭り、桜カーニバルなどで経験を積み重ね、そのノウハウは、高松三越であまりの混雑に同時出店した「はまんど」が午後2時には根を上げギブアップしたとき主催者から冨士屋さん頼むから最後までさばいてくれと懇願されやりきった実績につながるのである。もうひとつエピソードを記録しておこう。イベントに出始めた初めの頃、桃太郎祭りで仕込みを終え祭りの開始を待つばかりになった時点で、当時開店したばかりで人気店だった「ラーメン博物館」(だったかな?)のテントでは味が出なくて苦戦していた。ぼちぼちお客も並びはじめ、撤収は許されない状況の中女将の手助けでかろうじて件の店は面目を保ったのであった。
ある意味欲のない女将なので「ウチの売りたいらしいで」と、すなおにカップ麺の誘いに喜んでいる。「でもほんまにできるん?できたらうれしいなぁ」
現在試作品5号まで改良されている。しかしまだほど遠い。 当初は11月一番目の発売予定だったが「龍や」に譲って時間を稼いでいる。