黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

The Chess Box WILLIE DIXSON

チェスボックスのウィリー・ディクソンである。

ベーシストであり歌手、ソングラーター、プロデューサーと多彩な顔を持つシカゴの大物ブルースマン。1962年から1969年にかけてドイツを中心に西ヨーロッパで開催されたアメリカン・フォーク・ブルース・フェスティヴァルの立役者でもある。観客の中にはキース・リチャーズやクラプトンなどもいたに違いない。このフェスが当時のロック界に与えた影響は大きく、またアメリカでのブルースの復興はなかったかもしれない。
彼名義の録音は少ないが多くのミュージシャンに楽曲を提供している。スプーンフルやフーチークーチマンなど、ブルースのみならずロックを聴けば必ず接する曲ばかりである。70年代ブルースを聴き始めた僕はシカゴにベーシストはこの人しかいないのかと思ったほどセッションは多い。
このチェスボックス(2CD)にはギグに参加したミュージシャンや録音年月などのデータが添付されていて、意外な組み合わせでセッションが行われていたりバディーガイがベースを弾いていたりよく読むと面白い。