黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

お伊勢さん参り

年に二度か三度日帰りバスツアーに出かける。お一人様1万円前後で交通費、お弁当、拝観料or入場料込みであるからずいぶんお得である。個人旅行だとそうはいかない。たとえば京都だと新幹線1万5千円、昼飯2000円、入場料1000〜1500円、他移動費などで2万円は超える。しかもその予算で見学できるのは一、二ヶ所である。バスツアーなら見所てんこ盛りでお土産がついたり食べ放題だっり魅力的だ。もっとも参加者の中には変わった奴が居ることもあるが人間ウォッチングだと思えばそれも楽しい。でもだいたいの参加者が親切で気遣いいである。幸いにして出発時間に必ず遅れるような奴には出会ったことがない。

今回は新幹線で新大阪まで行き後はバスの行程である。添乗員の旗の後について歩くのも恥ずかしくなくなった。この添乗さんは前歯がなくて何を言ってるのかよくわからないのが難だったがいい人である。

新幹線に乗ればまずワンカップでしょう。朝飯代わりの助六も用意。もっともこの日はこれが大いに役立つことになる。

朝から伊勢方面は警報が出る勢いの大雨。二見浦の夫婦岩までたどり着けず赤い鳥居で引き返した。この時点で下半身ずぶ濡れ。

配られたお弁当。オプションの松阪牛弁当を注文したつもりだったが予約時チェックを忘れたらしい。添乗さんに確認したら「ご入金がございません」と大声で言われた。仕事に忠実な奴じゃ。昼飯が牛肉そぼろの太巻き3個とはトホホである。助六食っていてよかった。でなきゃ、暴れてるところだ。俺が一番変な奴だったな。

で、失意の中土産店でうどん。伊勢うどんは極太で腰がなく柔らかい。でも衣が薄く身が太いエビにはビックリした。ありがたい。暖まったから松阪牛弁当を喰い損ねたのは忘れよう。

雨は止む気配もなく外宮へお参り。

大雨の中木立を抜けて正宮(本殿)にお参り。

こっちは内宮。外宮とは意外に離れた場所にある。

奉納行事で獅子舞をやっていた。これがアクティブな獅子舞で

ジャンプする。獅子舞のジャンプは初めて観た。

普段はおとなしく清らかな五十鈴川が豹変。激しい流れになっている。内宮の手水は五十鈴川で直接行うらしいがこの日は立ち入り禁止で手水舎を使う。

土産物店が並んでいたが狭い道の混雑と傘がうっとうしいので手近な店に飛び込む。
松阪牛霜降り塩牛丼、伊勢うどん付き1400円。松坂牛にもピンキリということだろう。やはり店は選ばなきゃね。

伊勢うどんは本来たまり醤油を使った濃い出汁のぶっけけをいい、前述のかけうどんタイプは少ないらしい。太く柔いうどんに甘いタレが合う。

昼喰い損ねた弁当を購入。1000円

これも松坂牛と言っとけ風牛肉でチョット残念。

土産物店で試食品をつまみながら店員さんと話をする。同じ牛しぐれ煮でもお高い松阪牛使用品よりノーブランドの牛肉を使ったしぐれ煮のほうが美味いのはなぜですか?どうやら2002年の規制緩和により松阪牛=最高ランクではなくなり、松坂に登録してある牛はすべて「松阪牛」を名乗れるようになった。したがって02年以前の格付けで「松阪牛」といえるのは現在1割程度しかないらしい。なるほど、やはり店は選ばないと行けないね。バスツアーでは仕方がないが、いつか本場で本物の松阪牛を食ってみたいものだ。でも、僕の好きなのは赤身の多いアメリカンビーフやオージービーフなのでそんな日は来ないだろう。