黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

チェ28歳の革命

一切エンターテイメント性のない映画である。カメラは手持ちが多くニュースフィルムを見ているようだ。また所々モノクロで革命後のインタビュウや国連での演説が折り込まれるので歴史を知らない人には、なにがなんだかわからんと思う。上映開始から30分ほどしたところで一人が席を立った。それを合図のように幾人も(多くはカップルのように見えた)が退席した。その人達は賢明である。ベニ・トロがヒーロー的に活躍したり甘い恋愛シーンとかはないので、さっさと出たがよろしい。時間を無駄にする前に。
で、チェのファンでありベニ・トロのファンである私はこの映画を堪能した。カストロという希有な指導者のもと、まさにこの時代ここに革命があったのだ。革命は民主的でもなければ合法的でもない。革命の持つ地鳴りのようなパワーが国家を変えるのだ。