黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

豆狸いなり@いただきもの

いなり寿司といえば、個人的には冨士屋の中華そばのサイドメニュウである。このいなり寿司は福寿司@奉還町から仕入れている。油揚げが独特と言っていい薄味で中華そばの醤油によく合う。子供の頃からこの味に馴染んでいるので、普通の助六(いなり寿司と巻きずしのセット)のいなりは苦手だった。油揚げの味が濃すぎて、甘ったるく醤油辛く油で指先がねっとりして不愉快だったし飯がぎっちり詰め込まれているのもいやだった。なので積極的にいなりをつまむことはほとんどなかった。
30年くらい前大阪でイベントを手伝ったときに賄いでいなり寿司が出た。他に食う物がないのでしかたなくつまんだらこれがめっぽううまかった。苦手な油揚げが濃いやつだったが、働いた後ということもあってうまかった。飯のルーズな詰め方が福寿司を想い出させてくれた。そんな些細なことでいなり寿司の呪縛が解け大好物になってしまった。
ちなみに歌舞伎「助六由縁江戸桜」の主人公助六の愛人が揚巻で、揚げ=いなり寿司と助六がはちまき巻きをしていることから巻き寿司の組み合わせを助六寿司という。洒落だね。

デパートの催し物で買ってきてくれた。

一個が小さくて食べやすい。このメーカには他にワサビいなりとか黒豆狸とかいろいろ種類があるらしい。