くろわさんす亭@北区幸町
石黒農場さんのホロホロ鳥と渡り蟹のラーメン1600円 ワイン1000円
フレンチのクロワサンスが時に開くラーメンイベントです。
ホロホロ鳥がどんなものか知らないので調べてみました。岩手県の石黒農場さんが、日本で唯一のホロホロ鳥専用農家とのこと。そしてHPから要約するに、ホロホロ鳥は「食鳥の女王」と呼ばれ、もともと熱帯地方に生息しているので、四季があり寒暖の差が大きい日本では飼育が難しい。しかし石黒農場では温泉を利用して床暖房を敷きホロホロ鳥の飼育に成功した。またエサになる米も専用の田んぼで生産するという徹底ぶり。
シェフ曰く「ホロホロ鳥と渡り蟹で一度ブイヨンを取り、これに羅臼昆布、瀬戸内のいりこ、自家製の干し椎茸と干しマッシュルーム、鰹節、ミルポワ(香味野菜)を加えクラリフェ(澄ませる事)しました。」
つまりコンソメ風のラーメンスープといこうとですね。シェフのページにスープの写真がありました。いい感じに澄んでいます。
ラーメンが配膳され、添えられた小器にホロホロ鳥の脂(チー油)と醤油ダレが入っているという説明がありました。
まず、チー油無しでいただきます。スープは淡泊な中に濃厚な旨味を秘めていて美味しくこのまま食べ終わってもいいと思いましたが、ふと気がついてチー油を垂らしてみました。立ち上がる香りに一瞬クラッとくるほどいい香りでした。切れ味のある冨士麺20番の麺に、スープが纏いチーズやモヤシ、コーンと一緒になって複雑な味になっています。
さらに揚げたラビオリ(ホロホロ鳥や渡り蟹、ポテトが入っているみたい、たぶんw)が芳ばしく新たな食感でひとつの料理としての完成度を上げている。
麺職人の波夛氏によれば「ラーメンは一杯の中にコース料理という要素が含まれている」とおっしゃる。
さらに波夛氏「今回の麺は心地よい歯切れ感とフレッシュな香り。これをコンソメに寄り添うように仕立てる事。2種の国産小麦を合わせ、食感と香りが理想通りに仕上がる練りと温度。#20の切り出し。バランスの取れた麺が出来ました」 という渾身の作。
まさにスープ、麺、具とラビオリ チー油これらの統合がくろわさんす亭のラーメンなんでしょうね。