黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

わらび

王子ヶ岳で採ってきたワラビをいただいた。

重曹で灰汁を抜く。重曹には一般的に食品用と掃除用があるが成分は同じでも掃除用を食べ物に使ってはいけない。純度や清潔さは食品用と全く違う。粒子の大きさも違うので計量スプーンで計っても同じ分量ではない。それに掃除用の中には洗剤が添加されているのもあるみたいだし。
なでこんな事を書くかというと、実は掃除用の重曹を使ってしまい、ワラビを溶かしてしまったからだ。
ワラビには山菜の中でも灰汁が強く、毒性があるため生では食べられない。毒は熱湯と重曹であく抜きをすれば消える。食品用重曹はベーキングパウダの主成分で、いわゆる「タンサン」である。頻繁に使うものではないのでどこかに紛れ込んだのだろう、探しても見つからない。そうしていると年末にレンジの掃除で使った重曹が出てきた。成分表には重曹以外の物は入ってなさそうなのでこいつで代用しようと思ったのが失敗だったな。成分表には表示義務の無いものは記載されないので、かならずしも100%ではないかもしれない。
例年通り小さじ一杯と熱湯で一晩おくと灰汁が抜けて繊維も柔らかくなる、はずだった。ところが一時間もするとワラビがへなへなになっている。どうやら重曹が強すぎたみたいだ。何度も水洗いして味を付け煮て貰った。できあがった物は腰のない煮付けになってしまった。
ネットで調べてみるとyahoo知恵袋に「掃除用の重曹を使ってんいいか」という問いがいくつも上がっていた。どれも答えはノーだった。