黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

くろわさんす亭@岡山市北区幸町

くろわさんす亭@北区幸町
桜鯛と貝類のラーメン1500円 瀬戸内海産ベカとミル貝、グリーンアスパラガス1600円 白ワイン

フレンチのクロワサンスがラーメンを提供するイベントで年に数回不定期に開催される。

 〆のラーメンが通常なんだろうが、僕の場合なぜか印象が薄くなるので先にいただく。
添えてあるのは発酵野菜と貝類(ホタテ)のペーストをオリーブオイルでのばしたもの。適宜ラーメンに入れる。
 三つ葉や黄ニラ、白ネギが鮮やかだ。キクラゲが裏地のように鮮やかさを演出している。
 麺は冨士麺製の全粒粉入り。なのに唇のあたりが滑らかだ。海鮮系(鯛のアラ、アサリ、ハマグリ、コンブなど)と節系、干し椎茸、干し貝柱を低温でじっくり煮だしたスープにしっかりと対応できるしなやかな麺だ。

 昆布締めされた鯛と、つくねのような鯛の二種。スープをまとった昆布〆の鯛は軽い歯ごたえがいいアクセントになっている。

 少しずつペーストを溶かし込んでみる。単体で舐めてみたが、強烈な旨味と独特の風味がある。変な言い方だが塩気のない魚醤みたいだわ。全部入れると僕にはきつすぎると思ったので、半分くらいで留め置いた。
 毎回 後味のすっきりしたラーメンを提供してくれている。今回は特に満足感が高かったかな。

  ベイカとミル貝のマリネ。ホワイトとグリーンアスパラ、ちょっとビターなリーフ。

  美しく下処理されたミル貝。食感と香りがいいね。

  岡山市民にとっては児島湾の四つ手網で一番よくあがる小型の烏賊で、その場で煮付けて食べるイメージしかない。漁になれた大人たちは、生のまま醤油をぶっかけて口に彫り込み、フネと目をペッと吐き出していたな。そんな感じの気安い素材と思っていたが、こんな風にされるとメッチャ高級にみえるな。ワインが進むわ。