黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

薑屋(はじかみや)@北区中央町

かも摘み入れの濃口醤油ラーメン 830円

摘み入れとは、つみれのことである。挽いた肉をボール状にしたものを「つくね」ともいう。つくね(捏ね)は、手でこねて丸くすることをいい、つみれは摘み取ってスプーンやヘラで団子状にすることをいう。どちらも魚のすり身や挽肉に玉子、片栗粉を混ぜた肉団子だが、つくねは基本揚げる(焼く)のに対しつみれは茹でたのを指す。なので鍋や汁もので供されるのをつみれという。
これは一昨年もあった3月の限定で一日10食の提供だ。単に鴨と麺の組み合わせと思わせておいて、店主の仕事はそこにとどまらない。スープに醤油を主張させ、鴨っぽさをつみれに凝縮することで、つみれとスープが口の中で一緒になって初めて鴨鍋を想起させる。芸が細かいね。鴨を使ったメニュウはもう一品「鴨と白葱の淡口醤油ラーメン」があるが、こちらは淡泊な口当たりで甘みがさわやかである。久々にこちらも食べたくなった。