黒爺のハーフボイルドな71年

黒爺の食い散らかしの恥 書き捨て

映画

K−20

「怪人20面相・伝」という新しい原作を元にしたもので江戸川乱歩のではない。帝都の表し方は壮大で冒頭から息を飲み「12月8日大本営発表〜略〜本日未明米英と戦闘状態・・・」のナレーションで一気にパラレルワールドへ引き込まれる。テレビやレーザー…

二十世紀少年@岡南シネマ

原作がいい加減すぎるのでこの映画化はうまくいった方だと思う。唐沢寿明が”けんじ”にしては2枚目過ぎるとはいえ、否応なしに巻き込まれ困惑する様は好演といえる。キーポイントの1970年がもう少し描かれてもいいような気がしたが2部3部に期待しよう…

ナルニア国物語

カスピアン王子の角笛 J.R.R.トールキン教授が子供達に”指輪物語”を読み聞かせているのを見てC.S.ルイース教授は指輪の友よりやや低年齢向けにナルニア国物語を書いた。リーピチープをはじめ動物達のキャラクタが可愛い。

チャーリー・ウィルソンズ ウォー

ソ連がアフガンに侵攻した1979年から1989年の撤退までアメリカが極秘に抵抗組織を支援したお話。支援がバレないように支給する武器はソ連製をわざわざ用意した。初年度の500万ドルが最終的には21億ドルを費やす大作戦になった。これを推進した…

若松孝二 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)

重いという言葉で表しようもないが、他に言いようがないので使わせてもらう。ただ重苦しいとは違う。あさま山荘事件の時僕は上京して1年目の冬であった。今と違ってテレビを持っている学生はおらず主に近所の飯屋や銭湯(この頃は午後早い時間からやってい…

I'm Not There

シネマクレール石関 6人の役者がBobDylanを演じる。単に少年時代から現在までを6分割したものではなく、かつ必ずしもDylan自身を投影したものでもない。なので非常に観づらい映画である。Dylanに関するエピソードや楽曲を知らなければ何のことだかさっぱり…

フィクサー

スタバ カフェ ミスト S310円 柴咲コウに見つめられながら飲むコーヒはうまいなぁ。フィクサーの原題は「マイケル・クレイトン」。なんでジュラシック・パークの原作者が主人公なんだ?とよく考えたらジュラシック・パークは「マイケル・クライトン」だ…

ライラの冒険 黄金の羅針盤

スタバでキャラメルラリアートキャラメルマキアート360円 ファンタジーが映画で見られるのは楽でいいねぇ。1970年代読み込んだ指輪物語は完結したしナルニア国物語も映画化されつつある。ハリポタやライラは老眼入ってから発表されたので原作読んでな…

陰日向に咲く

ホームレス、サラ金地獄の若者、家族的な喪失感にあえぐ会社員などさえない登場人物ばかりである。無関係とおもわれるエピソードの積み重ねによって最後に大団円を迎える構成、原作は未読なので映画との違いはわからない。天気予報と台風が時間軸を支えてい…

American Gangster

アメリカン ギャングスター 勘違いしていたが「Gang Star」ではなく「Gangster」なんだ。「Gangster」とはギャングの一員の意である。昨年予告を観たときにラッセルクロウがギャングで、デンゼルワシントンが刑事と勝手に思いこんでいた。後に訂正できたが、…

いまけ

映画に一人で行くことを「いまけ」といいます(死語かもしれん)。某掲示板で「(一人で映画を観に)行けますか?」と尋ねたかった人が「行まけすか?」とタイプミスしたのが発祥。さらにお客が自分一人だったならば「神聖いまけ」というらしい。この日は上…

今年見た映画

アメリカvsジョン・レノンボーン・アルティメイタム ALWAYS 続・三丁目の夕日ヘアスプレートランスフォーマーオーシャンズ13レミーのおいしいレストランハリー・ポッターと不死鳥の騎士団舞妓Haaaan!!! パイレーツ・オブ・カリビアン3ダ…

アメリカvsジョン・レノン

1970年代のJohnについて何も知らなかった。平和運動や移民局との戦いはとぎれとぎれの情報でしか入ってこなかったし、マジソンスクエアーのコンサートではサプライズで出演し1,2曲演奏したという音楽雑誌の記事のみで、その意義について言及した…

レミーのおいしいレストラン

アニメの画質はついにココまで来たかと言うくらいリアル。パリの夜景や下水道の流れ、ワインの質感など実写かと思わせる反面何もかもリアルじゃなくて漫画チックな部分はあくまでも漫画的にディフォルメしてあり、そこに違和感がない。平日といえども夏休み…

ハリーポッター

不死鳥の騎士団 ダニエル・ラドクリフ君は18歳になったらしい。この顔はどうなん?他に使えるん?今回はイバナ・リンチがいい。あどけないが色気がある。ジェシカ・アルバ並にいい女優になるかもしれん。イギリスの大女優イメルダ・ストーントンがピンクの…

ダイハード4.0

痛快死ぬほど面白い。ワライハードだな。サイバーテロ、やってることがすごいわりに悪玉が小物っぽいのは「しょうがない」。オタクって結構役に立つしいい奴じゃんと世間にアピールできるかも、でもラーメンオタクは論外かぁ。

しゃべれどもしゃべれども&ボラット

シネマクレール石関、丸の内 表現の仕方が極端に違うがどちらもコミュニケーションがテーマである。「しゃべれども〜」は無愛想で口べたな美人、東京に転校してきた大阪弁の少年、腕は確かなのに毒舌な元プロ野球解説者が伸び悩んでいる二つ目の落語家のもと…

主人公は僕だった@シネマクレール

たしか1970年ananが創刊されそのお洒落さに僕たちも飛び着いた。なかでも秋川リサのボーイシュさと聡明さにしばらくの間イカレていた。ラジオ番組「秋川リサのサムシングエルス」は舌足らずなしゃべり方で時代を切り取っていたように思う。そんな雰…

パッチギ 1974年頃東京の下町が舞台。韓流ブームとはいえ在日の置かれている環境は今も昔も大きくは変わっていないだろう。冒頭国士舘応援団との乱闘シーンではじまり、結末も乱闘でケリをつける井筒監督らしい構成。見終わって副題の「love & peace」が…

バベル

一発の銃弾をめぐる異なった地域での同時進行物語だがよくわからん。メキシコのパートはよくわかる。人のよいおばさんが息子の結婚式に行った。それが何でこんな目にあうのという話である。不法就労、誘拐疑惑、国境突破等働きに出るだけでも常に銃口が向け…

The Queen

岡南シネマ 抑制の効いた点では優れた映画といえる。ドキュメンタリーでもドラマでもない点では半端な感じもする。伝統としきたりを引き継ぐことこそ我が任務と人生のすべてを捧げたエリザベス女王の葛藤は鹿と対面するシーン(2度ある)によく表されている…

BLOOD DIAMOND

心寒くなる映画である。物語はちゃんと納得のいくエンディングなのだがアフリカの現実はそのままだろう事が胸をえぐる。反対勢力に連れ去られた子供達がはじめは暴力で徹底的に恐怖を植え込まれ、銃を渡され酒・煙草・麻薬で開放感を味あわされる。そして「…

あるいは裏切りという名の犬

シネマクレール石関 フランスのハードボイルドは冷徹で残酷だ。強く逞しい男と過酷な運命の女の物語である。デカもギャングも。「裏の社会では、おまえは駐車場で頭を打たれて死ぬんだ」「裏の社会では、あなたのような人は無視される」。仲間を殉職させてお…

さくらん

温かい日である。桜が咲きそうだ。桜咲くらん。ということで、さくらん。テーマは赤である。とにかく赤が美しい。土屋アンナの唇。着物。壁。花。提灯。血。金魚。七色の障子紙などあろうはずもないがここではごく自然な色。前半はバンドネオンで大正ロマン…

バブルへGO!!タイムマシンはドラム式

SFではないので(と言っていいのか)タイムパラドックス、過去の自分に会うとか、未来から来た娘にこれからのことを聞いたのに現代の自分はそれを知らないとか、その辺つっこんでも意味がない。なにしろエンディングではバブルが続いて繁栄しっぱなしの日…

マリーアントワネット

主役のキルスティン・ダンストは秋川リサっぽくて可愛いい。前半「エラいところに嫁いでしまった!」状態と気が弱くいつまでも子供気分の皇太子といつ初エッチできるかが焦点。数年かかるんだけど。満足しないマリーはパリで遊びまくり。フランス人でないだ…

デパーテッド

departedとは死者の意。departは出発すること、つまりあの世への旅立ち。生き残るのはだれか。なんたってジャック・ニコルソンの存在で成立している映画といっていい。デカプリオとマット・デイモンの橋渡しがニコルソンだ。両方の携帯を持ち自在に操る。こ…

CasinoRoyale 007

若き日のジェームス・ボンドの物語。007シリーズは荒唐無稽さに磨きがかかってもう笑うしかない。悪役は殺されては次々に新しい敵が登場するので、これからはどんな展開になっても驚かないぞ。不評なダニエル・クレイグだが、アクションもポーカーゲーム…

エラゴン

龍と騎士、魔法使い、お姫様、未熟だが勇敢な若者、邪悪な王そして秘密の宝これだけ揃えば一応ファンタジーになるわけで、指輪物語とハリポッターとナルニアとゲドと果てしない物語をまぜこぜにして新人俳優を使えば一丁上がり。それにしてもベタでありきた…

硫黄島からの手紙

「父親たちの星条旗」と対をなす2部作の第2弾である。「父親たち〜」で、かっこわるいアメリカの一面を描いてくれたクリント・イーストウッドが今度は日本のかっこわるさをピックアップしてくれた。中村獅童がこのトホホな役を好演(帰国したら別のトホホ…